(early's) BLOG B-SIDE

裏側(B-SIDE)を覗き込む雑談メディア

横浜の天使

 

 

 

今日の本題に入る前に。

ちょっと宣伝を

 

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少し前にセブンイレブンで見つけて、

そのあまりのおいしさと安さ(100円でおつりが来る)に感激したものの、

しばらくショーケースから姿を消していたこちらのいちご練乳氷
が、今日ふと立ち寄ったショーケースに、

再登場していた。!!

 

これは、がんばれる

だって、果汁・果肉11%ですよ。

もう、めっちゃくっちゃイチゴ🍓感じれます。

そして、練乳の甘〜〜い優しさにほんわり包まれます。

それでいて、バニラアイスではなくかき氷なので意外な程にサッパリしていてさくっと完食してしまう。

しかも激安

しかも激安

これはもう、何かの福音だと思ってます。

この世の喜びの数ある山のひとつの頂上を極めてます。

 

欲張りなあなたにこそ、買ってみてほしい。

ちょっと自分を許したい夜に。

そして、二度とセブンのショーケースからなくならないように

一緒に応援していきませんか。

 

 

 

 

 

 

 

******************************

 

 

 

 

今日、

いつものごとく、さらっとTwitterを漁っていると、

現在世界旅行中のエッセイスト、伊佐知美さんのこんなツイートが目にとまった。

 

というのも、この写真の翼のアートペイント

 

これは、私の記憶違いでなければ、横浜赤レンガのウォールペイントではなかったか。

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Colette Miller's Angel Wings @YOKOHAMA みなとみらい | Tarot Therapist 南咲佳歩® OFFICIAL SITE  より引用

 

調べてみると、どうやらこの翼のペイントをするプロジェクトは

Colette Miller というアメリカのアーティストによるシリーズもので、

日本での最初の作品が、あの横浜赤レンガのものだったらしい。

▼参考▼

エンジェルウィングス 日本の初登録スポットはMARINE & WALK YOKOHAMAに決定!7月28日誕生 | はまこれ横浜

 

現在では、

日本含め世界の様々な場所でこの「翼を描いた壁」がオマージュされているほか、

インスタグラムでの「インスタ映え」を中心に、一大ブームになっているのだとか。

 

 

 

知らなんだ。。。

 

 

 

このGlobal Angel Wings Projectは、

2012年、「天使の町」たるLos Angelesからスタートしたらしい。

 

今でこそ、「インスタ映え」という概念が一般化し、

むしろ「インスタ映えしない」ということにプライオリティを置くユーザーが現れるなど、ひと山超えた感のあるインスタグラムだが、

 

インスタグラムがApple Storeに初登場したのが2010年

ハッシュタグが導入されたのが2011年

ユーザー数5億人を突破したのが2016年ということだから、

(出典:Wikipedia

 

まさにこの翼のプロジェクトは、

インスタグラムというアプリケーションと共に成長してきたプロジェクトなのだろう。

 

 

いつも「キラキラした」流行には一歩も二歩も乗り遅れる私は、

まったくその因果関係に気付く事はなかったが、

 

横浜という町と赤煉瓦の町並みを愛してやまない私としては、

「おや、こんなところに翼があったっけな」と、結構早くから気になっていたのだった。

 

 

その当時は、

あー、

市のローカルなアートイベントで、子供か高校生が描いたものを

消さずにそのまま観光地化してるのかな、

微笑ましいな。。。

などと思っている程度だったので

 

それがまさか全世界をジャックする一大ムーブメントの一端であるということに

純粋に驚いた。

 

横浜、さすがの港町。

今も変わらぬ文化の玄関口である。

 

 

この赤レンガ倉庫のある一帯は、文化系フェスであったり、博物フェス、食の博覧会、音楽イベントと、定期的に愉しいイベントが開催されている。

ここへくるたびに、その近隣の海沿いや公園のあたりを散歩するのだが、

あのどこか孤独な開放感、広い海へ臨む景色の醸す郷愁、

そしてとりわけ日の落ちた後の水際に反射して、いっそう輝きを増すビル群や船のキラキラした明かりと湿った夜風は、

言葉にしがたい独特のポエジーで満たされている。

 

www.youtube.com

colette氏のTEDムービー。

今晩の入眠動画はこれに決まりだ。

 

 

 

 

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◎ほんじつの右手ライティング 2018.6.16

 

左利きの筆者が、右手を使ってユルいイラストを描くコーナー。

ブルブル震える筋肉が絶妙な風合いを実現している。

【連載企画】絵描きOL小鈴キリカのインスピレーション・フロム・ミュージック

おばんです。

さてさて、水曜日の夜がやってまいりました。

 

 

夜食を食べるか悩み苦しむ

午前1時の夜更かしなフレンズ達へ捧ぐ!

 

 

絵描きOL小鈴キリカの、

インスピレーション・フロム・ミュジック〜〜〜〜〜!!!

 

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小鈴キリカ (@ksz_kirika01) • Instagram photos and videos

 

 ▼関連記事

aridea.hatenablog.com

 ▼第一回(初回)
aridea.hatenablog.com

 

 

******************

 

本コーナーは、毎週水曜日※に

音楽愛好家でもある小鈴キリカ氏が曲をひとつセレクトし、

の歌詞や世界観からインスピレーションを得て一枚絵を描きあげる

という無敵のコンセプト企画。

  ※水曜日というのは、おおむね27時くらいまであります

 

 

 

”歌もの”曲の良さと言えば、なんといってもメロディーラインに加えて歌詞を味わう事ができるという点。

しかも、その解釈は人によってまちまち

子供の頃に聴いた曲が、大人になってまったく違う意味で新鮮に聞えてくるという経験は誰しも一度は経験があるはず。

 

そんな無限の可能性を秘めた”歌もの音楽の解釈”を、

キリカ氏の音楽的センスと美的センスに託して

イラストレーションにしていただこうではないか!

というパワープレイ企画。

 

 

今回は

さくっと。

あなたをふんわり脱力させちゃう、こんな一曲を用意してみましたよ!

 

Ready GO!

 

************************

song1  空洞です

空洞です

空洞です

  • provided courtesy of iTunes

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illustration by KIRIKA KOSUZU

ぼくの心をあなたは奪い去った
俺は空洞 でかい空洞

 

この、独特の気配。

とってもユニークな曲のサウンドに負けず劣らず、

見事にその不思議な浮遊感をイラストにしてくれちゃってます。

ドラえもんに出てくる、土管の中で遊ぶような。

はたまた、もっとミクロな視点で、

血管を流れる赤血球たちのふわふわとした流れを見ているような。

なんだか、小さい頃に感じていた未知なるものへの好奇心が

むくむくとよみがえるような感覚。

 

空洞の、その中には何が詰まっているんだろう。

心を奪い去った、その後に残る空洞。

そこにあるものは、果たして、

満ち満ちた悲しみか、寂しさか、切なさか、

それとも

ただひたすら空洞が存在するのみなのか。

心は目に見えないからこそ、

それが奪い去られたときに何が残るのか、

妄想をはじめたら止まりませんね。。。 !

 

 

 

**************************

 

てなわけで

あたまをスッカラカンにしてお届けしましたー!

 

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私も本日、来たる夏に向けてサンダルを調達しました。

メッチャ軽くて、歩きやすい。

速乾性だから、これからの梅雨の時期にも大活躍。

靴屋のおばちゃんの商売トークの巧さに惚れ惚れして、

速攻で購入してしまいました。

靴でQOLは急上昇するってこった!

 

 

アデュオス!

 

【連載企画】絵描きOL小鈴キリカのインスピレーション・フロム・ミュージック

おばんです。

さてさて、水曜日の夜がやってまいりました。

 

 

NOWなADULTSにバカウケ。

 

 

絵描きOL小鈴キリカの、

インスピレーション・フロム・ミュジック〜〜〜〜〜!!!

 

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本コーナーは、毎週水曜日※に

音楽愛好家でもある小鈴キリカ氏が曲をひとつセレクトし、

の歌詞や世界観からインスピレーションを得て一枚絵を描きあげる

という無敵のコンセプト企画。

  ※水曜日というのは、おおむね27時くらいまであります

 

 

 

”歌もの”曲の良さと言えば、なんといってもメロディーラインに加えて歌詞を味わう事ができるという点。

しかも、その解釈は人によってまちまち

子供の頃に聴いた曲が、大人になってまったく違う意味で新鮮に聞えてくるという経験は誰しも一度は経験があるはず。

 

そんな無限の可能性を秘めた”歌もの音楽の解釈”を、

キリカ氏の音楽的センスと美的センスに託して

イラストレーションにしていただこうではないか!

というパワープレイ企画。

 

 

いーうわけなのですが!

 

4周目の今回は、

スペシャル番外編

普段のインスピレーション・フロム・ミュージックに加えて、

 

インスピレーション・フロム・みうらじゅん

 

をお届けしてくれるとか!!

 

 

 

 

。。まあ、見れば分かるさ!

 

 

 

 

 

Ready GO !!

 

 

************************

 MIURA 1 みうらじゅん曼荼羅(エロスクラッパーみうらじゅんのパターン)

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みうらじゅん - Wikipedia より

 

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illustration by KIRIKA KOSUZU

 


ね、みうらじゅんだったでしょう

 

みうらじゅんなんです。

 

そういうことです。

 

 

よくわからないですか?

 

筆者もよく分かっていません

 

 

 

 

感じてください。(意味深)

 

▽参考動画

www.youtube.com

これをみたら大体分かるそうです。

エロなキッズは要チェケだ!!!

 

 

 

 

 

song 1 はいからはくち

はいからはくち

はいからはくち

  • provided courtesy of iTunes

 

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illustration by KIRIKA KOSUZU

ぼくははいから血塗れの空を
玩ぶきみと こかこおらを飲んでいる

 

いや〜〜〜名曲。

色あせないですね。

みうらじゅんに続いて、文様のようなパターンで魅せてくれた今作。

ジャケット画像からインスパイアされているパターンですね。

と、いいつつも

しっかり歌詞の「こかこおら」も登場しているあたりがニクイ。

 

吹き出る こかこおら。

花瓶としてリユースされる こかこおら瓶。

未開封の こかこおら。

 

飲み物で遊んじゃいけません!

なんて言わないで。

なんとも遊び心あふれる こかこおら の文様の中に

白かったり青ざめたりと愉快な(?)フェイスの並びが

そこはかとなく狂気じみたアートのシンフォニーを奏でています。

 

最高だね。

 

 

 

********************

はい!

 

というわけで、

今回もまた前回とは異なるアプローチで魅せてくれた、Ms.サプライズなキリカ氏なのでした。

 

いや〜

みうらじゅん

みうらじゅん柄のティシャツとか作ったら、欲しい人とかいるんでしょうか。

 

スクラッパー人間の皆さん、

ぜひぜひ商品化のご要望等お寄せくださいね!

 

 

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絵描きOLとして、現在も絵描きのかたわらに都会でOLをがんばるキリカ氏。

都会に出て思い出すのは、あのなつかしい田舎のジャスコなのだそうですよ。

 

【連載企画】絵描きOL小鈴キリカのインスピレーション・フロム・ミュージック

おばんです。

さてさて、水曜日の夜がやってまいりました。

 

 

今週もいくぜっ !

 

 

絵描きOL小鈴キリカの、

インスピレーション・フロム・ミュジック〜〜〜〜〜!!!

 

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本コーナーは、毎週水曜日※に

音楽愛好家でもある小鈴キリカ氏が曲をひとつセレクトし、

の歌詞や世界観からインスピレーションを得て一枚絵を描きあげる

という無敵のコンセプト企画。

  ※水曜日というのは、おおむね27時くらいまであります

 

 

 

”歌もの”曲の良さと言えば、なんといってもメロディーラインに加えて歌詞を味わう事ができるという点。

しかも、その解釈は人によってまちまち

子供の頃に聴いた曲が、大人になってまったく違う意味で新鮮に聞えてくるという経験は誰しも一度は経験があるはず。

 

そんな無限の可能性を秘めた”歌もの音楽の解釈”を、

キリカ氏の音楽的センスと美的センスに託して

イラストレーションにしていただこうではないか!

というパワープレイ企画。

 

 

いーうわけで!

 

三周目の今回は、

先週のミステリアス・ツアーな世界観とは打って変わって

ムーディなドラマチックの世界へ連れて行ってくれるみたい!

 

ドッキドキ〜♪

 

Ready GO !!

 

 

************************

 song1 セツナ😿

セツナ

セツナ

  • provided courtesy of iTunes

 

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illustration by KIRIKA KOSUZU

夕暮れの街切り取って

ピンクの呪文かける魔女たちの季節

 

 んんんん。

サスペンス。。&、ロマンス。。。?!

2コマまんがのような、

あるいは大画面モニターによる同時中継のような

独特のLIVE感が伝わってきます。

いままさに、事件は起こっているのだ。

いや、事件と決まった訳ではないのですが、

意味深に背中を向けた男性の存在が気になりすぎます。

夕暮れの静かな町にとまるクルマは

彼の追っ手のパトカー。。。だったりして。

ピンクの呪文ははたして、彼を救うためにあるのか。

魔女たちは、どうして裸なのか。

地球はどうして丸いのか。

 

どことなく、くるり琥珀色の街、上海蟹の朝を彷彿とさせる

切なさと寂しさと美しさの同居する世界観は

不思議な甘い浮遊感で私たちをどこか遠くへ運んで行ってしまいそう。

 

 

 


くるり - 琥珀色の街、上海蟹の朝 / Quruli - Amber Colored City, The Morning of The Shanghai Crab (Japanese ver.)

 

 

 

 

 song2  BABY BLUE👶

BABY BLUE

BABY BLUE

  • provided courtesy of iTunes

 

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illustration by KIRIKA KOSUZU

知ることもなく 消えては浮かぶ
君との影 すぎていく影
意味なんかない 意味なんかない
今にも僕は泣きそうだよ

 

 ああ、

いい。。。

なんだか、雨の日にもしっくりくる

落ち着きを感じさせる少しアンニュイなやわらかい鉛筆のタッチに

日曜の朝寝坊な午前にぼーっとするのにも似合ってしまう

ちょうどいい温度感。

それはきっと

やさしく塗られたパステルカラーのブルーと

水槽を眺めているみたいな気泡の醸す、

ちょっと他人事なガラス越しの悲劇のせい。

今日ばかりは、涙もそのまま、

ただ流れ落ちるのを、みつめていたい。。。

 

 

 

***********************

 なんだか、しっとりと深夜にふさわしいメランコリーでお送りしました第三回。

だんだん筆者の語彙が、イラストに吸われて行っている感が否めません。

いい絵に、ことばなんて要らないんですよね。

(逃げ)

 

 

 

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楽しんでくれたかなっ

そいでは!

また来週!☆☆

他力本願の板画家

他力本願

この言葉を、どのように使っているだろうか。

 

もし、いまあなたが、チェーンのはずれた自転車を漕ぐように、

いくら行っても進めない、暗中模索の局面にあるのだとしたら、

その糸口は、"他力本願"にこそ、あるのかもしれない

 

 

 

 

元々、他力本願とは仏教、とくに浄土真宗のことばである。

 

自らの修行によって悟りを得るのではなく、阿弥陀仏の本願に頼って成仏することを意味している

                 他力本願 - Wikipedia

 

 

このことは、先日の記事でも触れた内容に近いものがあるが、

おおざっぱに要約すると、

 

 

 

己の力の限界を認め、もっと大きな力に身を委ねる

運命を受け入れ、その中で、自分にせめても出来る事の限りを尽くす

出来ない事までを、力技でやろうとはしない

 

 

 

といったところだろうか。

 

そして、この浄土真宗の教えが根付いていた富山県南砺の土地へ、

1945年

彼は、偶然、戦火を免れるためにやってきた。

 

幼少期より極端に目が悪く、

学校も小学校までしか出ていない。

いつもがむしゃらに突っ走り、疲弊するだけだったそのアーティストは

しかし、この地で他力本願の思想に触れ、

本当の自分の進むべき道を見つける事ができた。

 

 

アーティストの名は、棟方志功(むなかた しこう)。

日本を代表する版画家のひとりである。

 

棟方 志功(むなかた しこう、1903年明治36年)9月5日 - 1975年昭和50年)9月13日)は、日本板画家20世紀美術を代表する世界的巨匠の一人。

青森県出身。川上澄生の版画「初夏の風」を見た感激で、版画家になることを決意[1]1942年昭和17年)以降、彼は版画を「板画」と称し、木版の特徴を生かした作品を一貫して作り続けた。

棟方志功 - Wikipedia より引用 

 

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棟方 志功 「菩薩尊々図」 Shiko Munakata - 創業29年 美術品販売 ギャラリー田辺より

 


棟方志功の世界(昭和45年放送)

彼について、詳しい事がなにひとつ分からなくても、この動画を見れば、

彼のパーソナリティについておおまかに窺い知る事はできるだろう。

そして、なにやら、”ただものではない”、ということも。

 

 

 

 

 

 

他力本願の教えの関係性について知る上で、

重要な発言がある。

 

「富山では、大きないただきものを致しました。
   それは『南無阿弥陀仏』でありました」(棟方志功『板極道』)

疎開以降、棟方志功の作風はガラリと変わります。

柳宗悦が「土徳」と呼ぶ、
富山という真宗王国に根づいた他力本願の風土が
棟方の心をひらいていったのだともいわれます。

  「自分は道具になって働いているだけ。
   自分の仕事ではなく、いただいた仕事なのだ」(同)

光徳寺再訪 : ゲ ジ デ ジ 通 信 より引用

 

 

自分のうちから湧き出る何かを、

画家として、

”じょうずに”、描いてゆかねばならない

と気負っていた彼は、

しかし、

専門的な勉強も、

絵の技術も学ぶ機会のなかったその人生において、

また、

極度に微弱な視力の範囲で行う創作活動において、

圧倒的なハンディキャップを抱えていた。

 

 

そんなときに、木の板を彫るという表現方法と、

他力本願の教えに出会う事になる。

 

 

荒く、しかしシャープに削られた木の生み出す表現は、

彼のつたなくも力強い画風にぴったりと寄り添った。

 

そして、浄土真宗の教えについて想うときの、

阿弥陀仏のことばや、木の板そのものが彼に語りかける声に耳を澄まし、

それをそのまま、すばやく写し取るようにして、下書きもせずに

必至で木の板に描きつけた。

 

 

この、自分ではない何かとの、魂のやりとりのことを、彼なりに、

自分は道具になって働いているだけ

と、表現したものと思われる。

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▲彼が戦時中に疎開していた、南砺のお寺・光徳寺。

現在は、彼の作品や彼と交流のあった民芸の作家たちの作品が展示されている。

 

 

 

 

 

実際、これらの話が、どれほど"真実の"ことなのかは

彼だけの知るところではあるが、

 

 

無宗教を自覚する私にも、

この他力本願の意味するところは、なぜか、感覚的に、

分かるような気がするのである。

 

 

とりわけ、

自分でも驚く程に物事がうまく運んでいるときや、

すらすらと手が動くとき、

すらすらと言葉が勝手に口をついてでてくるとき。

 

 

たいてい私は、

”これは、わたしを使ってだれか別の人が言っている事なのだ”

というような、不思議と他人事めいた冷静な気持ちになっていたりする。

 

 

 

それはおそらく、昔どこかで見聞きして感銘を受けた話がベースになっているとか、

さんざん考えて来たことで、もはや空でも言えるようになったような話だとか、

 

とにかく、

ある領域まで完成されて、一度自分の手を離れ、

ある種の普遍性を帯びたようなものごと。

 

 

そういうものに、

ただの媒介者となって自分が働いているとき、

(いわゆるフロー状態、というやつに近いかもしれない)

 

私たちは一個人の枠を一つ抜けたところに存在し得ているのではないだろうか。

 

 

そして、人の心にまっすぐに飛び込んでくるものごとというのは、

たいてい、こういった類いの、一個人を超越した、高度に普遍的なメッセージ性を含んでいるのである。

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▲ゆかりの地その2。彼に取って初めての持ち家であったこの小さな家は、彼の人生の中でも有数の、家族との幸せな時間の流れた場所だ。

ここで、ガイドの方から詳しい彼の人生物語を聞く事ができる。

 

 

f:id:arinkozou:20180508131735j:image ▲まちの至る所に、彼の版画をあしらった記念碑がある。いくつ見つかるか、気にして歩いてみるのも愉しいだろう。

 

 

 

 

軽い好奇心と小さな直感から訪れた南砺というまち。

 

当時の面影を残す、のどかな田園風景の中で

きっといつか帰ってきたい、日本の原風景に出会うことができた。

 

 f:id:arinkozou:20180508133126j:image

◎ほんじつの右手ライティング 2018.5.7 *1

 

 

 

彼の作品展示のそばにあった、ポートレイト写真。

「撮影者不明。お心当たりのある方は情報をご提供ください」という、まさかなコメントに和む。

*1:

右手ライティングとは?

 

左利きの落書き名人あーりーによる、右手を使ったライティング&ドローイングのコーナー。

 

使い慣れない右手が醸し出すヘタウマの可能性を地道に追い求めていく。