ビジネスってフェアだ【feat.ラーメン】
文章を書くとき、
それがブログであれ、書籍であれ、なんであれ、
書き方としては大きく分けて二つある。
ビジネスやノウハウ、知見の共有
か
日記、雑感、物語、文芸(詩や散文など含む)の共有
だ。
@らーめん 前田慶次郎(金沢)
このことを理解してから、世の中の見え方がずいぶんすっきりしたような気がする。
私は昔から、井戸端会議とか、中身のない"間つなぎ"の為だけのおしゃべりが苦手だった。
”最近、●●にオープンしたイタリアンレストランが。。。
”最近肩の調子がおかしくて、湿布を貼ってみたんだけど、それが。。。
などなどの、
どこに着地するかがまるで想像できない(あるいは、着地しない)テーマを
最後まで集中して聞く事が苦手な子供だったのだ。
(まあ、子供というのはたいてい黙って話を聞くということが苦手だ)
今では、そういう何気ない情報交換の中に、
どれだけのお宝情報が潜んでいるかについて、よく理解しているし、
そういう何気ない会話から何か引き出してやろう、
という戦略的な聞き方をするようになってから、
雑談が大得意になった。
@おおぜき中華そば(恵比寿)
案外、そういうさりげない台詞を覚えておくと、
あるとき相手の不可解な行動の理由が「あ、これって!」と、繋がったりして、
より深い他者理解を得られるのだ。
というか、
一見してビジネスとまるで関係ないような話題こそ、しっかり耳をかっぽじいて注意して聞いていると、
とんでもない企業秘密の片鱗を掴む事ができたりする。
(ただし、その情報それ自体と本質のあいだには大抵、ひとつもふたつも飛躍があり、そこの関連性に気付くためにはそれなりに鍛錬された洞察力を要する。優秀な人は、この能力がずば抜けて高いケースが多い)
つまり、
目的のない話が苦手な人が気付くべきなのは、
目的のない話など存在しない、という逆説的な現実なのである。
@煮干し中華そば一剣(板橋)
実はこの「2つの文章アプローチ」の分類は、
最近出版社のセミナーで聞いた話の受け売りだ。
ゼロから本を造っていくときには、文章の筋道として
極論、原則この2つのアプローチしかないのだという。
しかしこれは、何も本に限った話ではない。
人生すべてにおいて、
情報の飛び交うところすべてに当てはめる事ができる。
するとずいぶん、コミュニケーションの取り方がスムーズになるのだ。
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思えば私はこれまで、
つねに「文芸的なもの(小説や詩や唄)」であることを無意識に目指してきたような気がする。
対話においても、物事の考え方においても、
何かしら芸術的で唯一無二な高みに至ろうと必至だった。
もちろん、それはそれで愉しく、永久に飽きのこないプロセスなのだが、
最近ビジネスの考え方を学ぶ事が増えて、ふと気付いたのが、
ビジネスの世界って、
なんて親切でフェアなんだろう、
ということだった。
学びたい事さえ明確に分かっていれば、
本屋に直行すればいい。
検索エンジンにキーワードを打ち込めばいい。
読まれるブログのつくりかた。
かしこく稼ぐ株の買い方。
失敗しない転職先の見つけ方。
忙しい人のための最短英語学習法。
有名起業家の人生を変える生活習慣。
その道の第一人者が度重なる試行錯誤の末に見いだしたノウハウのすべてを、
まるごと、分かりやすいコンパクトな文章で学ぶ事ができるのだ。
そこに出し惜しみや無根拠な言い逃げは基本的にはない。
それではビジネスにならないからだ。
ビジネスの世界はシビアだが、それだけ、フェアであるとも思う。
それに気付いてから、どうして今まで
ニュースをちゃんと見てこなかったんだろうとか、
何気ない世間話に耳を傾けてこなかったんだろうとか、
反省する事が増えた。
それに気付くのが遅かったとも思うし、
これ以上遅くなくて良かったとも思う。
このブログもまた、
日常のそこここで見聞きした知見も出来る限り紹介しつつ、
その知見の狭間に伏線のようにはりめぐらされた「物語」についても綴って行きたいと思う。
と、真面目な感じになってしまったが、
ラーメンの画像で程よくオイシイ感じになっているはず。